シロアリはベタ基礎でも発生率は築10年経つと高くなる
シロアリ被害と聞くと、多くの人が「自分の家は大丈夫」と安心してしまいがちです。
特にベタ基礎を採用している住宅の場合、その堅牢な構造からシロアリの侵入を防げると考える方も少なくありません。しかし、実際にはベタ基礎であってもシロアリの発生率は決して低くないのです。
この記事では、ベタ基礎の住宅でもシロアリ被害が起こる実際のケースと、その原因について深掘りしていきます。ベタ基礎がシロアリにとって不侵入の要塞となり得る一方で、時間の経過と共に生じる微細なひび割れや、施工時に残された隙間などが、シロアリの侵入経路となることがあります。
築年数が経つにつれ、初期に施された防蟻処理の効果が薄れ、シロアリが侵入しやすい状態になることも少なくありません。シロアリ対策の常識を覆す事実と対策法を、これから詳しく解説していきます。
- ベタ基礎の住宅でもシロアリ被害が発生する原因と、その実際のケースについての解説します。
- シロアリ被害を防ぐための効果的な予防方法、特に定期的な点検や予防薬剤の散布の重要性を解説します。
- シロアリ駆除においてよくあるトラブルとその回避策、及び信頼できるシロアリ業者の選び方を解説します。
シロアリ博士
しろあり防除施工士/シロアリ駆除業者勤務15年 これまで、シロアリ駆除を100件担当した経験がります。シロアリに関する情報を監修しております。
クロモリ ユウキ
1989年福岡市生まれ 2023年1月air Inc.を設立/web歴15年/マーケティング歴5年 建築学部卒。大学在籍中からwebマーケティングを研究し、2020年webメディアを事業譲渡。2022年までプライム上場企業マーケティング部にパートナーメンバーとして在籍。地方でマーケティングをやっています。
建築事務所タケシタ代表
長崎市で建築会社を経営。二級建築事務所として、設計や建築の監修を行っています。当メディアでは、建築情報に関する監修を行いながら、外壁の劣化やシロアリから建築を守るための情報発信に貢献しています。監修メディア:「外壁ビフォーアフター」「シロアリバスターズ」
シロアリに関して全く知識がない方でも理解できるように、基本から丁寧に説明していきます。シロアリによる被害を最小限に抑えるために、どのような点に注意すべきか、具体的なアドバイスも交えながら解説していきます。
ベタ基礎の家でも安心できないシロアリの脅威
シロアリ駆除は、安心できる業者を選ぶことが大切です。駆除はもちろんですが、工事の不透明さや保証の期間でトラブルが増えています。
ベタ基礎を採用している家でも、シロアリの脅威から完全に安全であるとは言えません。特に、家が築10年を超えると、シロアリの発生率が顕著に上昇します。
建築材料や構造によっては、シロアリ被害のリスクが大きく異なることがあり、木造在来工法の住宅では約11.7%の高い発生率を示します。
築年数が10年を迎える時期には、初期に施された防蟻処理の効果が大幅に低下しており、シロアリ被害の増加は避けられない状況にあります。特に、保守管理が不十分な建物では、シロアリのリスクがさらに高まることが確認されています。
適切な湿気管理が行われず、木部の腐朽状態のチェックや防蟻処理の定期的な再施工が怠られることで、シロアリが侵入しやすい環境が整ってしまうのです。
このため、築10年というのは、建物にとってシロアリ対策を再考し、必要な措置を講じるべき重要な節目と言えます。既存の対策が今も有効かどうかを見直し、シロアリ被害を未然に防ぐための新たな予防策を計画することが求められます。
経過年数 | 木造在来工法 | 木造プレハブ | 2×4工法 |
---|---|---|---|
0 | 3.3% | – | 0.0% |
1 | 6.5% | 0.0% | 7.1% |
2 | 5.5% | – | 5.6% |
3 | 9.2% | 0.0% | 0.0% |
4 | 9.1% | – | 15.4% |
5 | 5.9% | 33.3% | 0.0% |
6 | 6.5% | 0.0% | 10.0% |
7 | 5.9% | – | 12.5% |
8 | 13.4% | 0.0% | 0.0% |
9 | 19.4% | – | 7.1% |
10 | 11.7% | 0.0% | 0.0% |
11 | 12.7% | 100.0% | 4.2% |
12 | 17.2% | 0.0% | 0.0% |
13 | 19.5% | 0.0% | 0.0% |
14 | 13.9% | 100.0% | 33.3% |
15 | 14.9% | 0.0% | 0.0% |
16 | 33.3% | 0.0% | 0.0% |
17 | 13.0% | – | 100.0% |
18 | 14.8% | – | 0.0% |
19 | 15.8% | – | 100.0% |
20 | 45.0% | 100.0% | – |
21 | 40.0% | 0.0% | 0.0% |
22 | 25.0% | – | – |
23 | 18.2% | – | 100.0% |
24 | 53.3% | 0.0% | – |
25 | 13.6% | – | – |
26 | 42.9% | 0.0% | 0.0% |
27 | 23.1% | – | 0.0% |
28 | 50.0% | – | – |
29 | 37.5% | – | – |
30 | 16.7% | – | – |
31 | 0% | – | – |
32 | 33.3% | – | – |
33 | 100% | – | – |
34 | 50.0% | – | – |
35 | 50.0% | – | – |
36 | 0% | – | – |
38 | 0% | – | – |
39 | 100% | – | – |
41 | 100% | – | – |
42 | 0% | – | – |
43 | 0% | – | – |
44 | 100% | – | – |
45 | 100% | – | – |
46 | 0% | – | – |
47 | 0% | – | – |
48 | 0% | – | – |
49 | 100% | – | – |
95 | 100% | – | – |
105 | 100% | – | – |
108 | 22.2% | 33.3% | 0.0% |
このテーブルは、保証切れからの経過年数に応じた木造在来工法、木造プレハブ、2×4工法のシロアリ被害発生率を示しています。経過年数が増加するにつれて、特に木造在来工法での被害発生率が高くなる傾向が見られます。また、木造プレハブと2×4工法では、特定の年数で被害発生率が高くなる傾向があります。
関連記事:シロアリ調査データ
築10年を超えると高まるリスク
築年数が比較的浅い建物で多く見られるベタ基礎、布基礎+防湿シート、布基礎+土間コンクリートを採用している物件では、築年数が20年以上の建物でよく見られる布基礎+土壌の基礎形式よりも、腐朽発生率が低いことが分かっています。
しかし、築年数と基礎構造のどちらが腐朽発生率に大きな影響を与えているかについては、同じ条件の建物同士を比較しない限り明確ではありません。
ただし、床下空間の湿度が低く通気性が良い状態では木部の腐朽が生じにくいとされています。この点から、ベタ基礎や布基礎+防湿シート、布基礎+土間コンクリートを採用している物件が腐朽発生率が低い理由と考えられます。
また、スラブ基礎の場合、調査データによれば腐朽被害は報告されていませんが、これは調査が行えなかった物件によるものと思われます。
区分データによると、A区分(全体の50%)は防蟻処理保証が切れた後に再施工せず放置した物件、B区分(全体の25%)は防蟻処理保証期間内の物件、C区分(全体の25%)は過去6年以内に駆除履歴がある物件となっており、これらの区分からも腐朽被害への対策の有無が腐朽発生率に影響していることが示唆されます。
区分データの概要
区分 | 説明 | 件数 | 割合 |
---|---|---|---|
A | 防蟻処理保証切れで、再施工せず、一定期間経過(放置)した物件 | 2500 | 50% |
B | 防蟻処理保証期間内の物件(新築予防保証、既存予防保証、駆除保証など) | 1250 | 25% |
C | 過去6年以内に行った駆除履歴のある物件(追跡調査) | 1250 | 25% |
シロアリ被害の実例から学ぶ
シロアリ被害は多くの家庭で突然に発生し、深刻な損害をもたらします。
築10年を超えたAさんの家では、床下の湿気対策を怠った結果、シロアリによる被害が発生しました。床板がたわむ程度に木材が食い荒らされ、最終的には床の全面的な張り替えが必要となり、高額な修繕費用が発生しました。
この実例から、シロアリ被害の早期発見と予防対策の重要性が明らかになります。
シロアリは目に見えない場所で被害を進めるため、定期的な点検が欠かせません。また、湿気はシロアリの最大の味方です。床下の換気を良くするなど、湿気対策を徹底することが予防につながります。
関連記事:シロアリが蟻道を作りやすい場所
専門家が解説するシロアリの生態と侵入経路
シロアリの被害を最小限に抑えるためには、その生態と侵入経路を理解することが不可欠です。
専門家によると、シロアリは湿気を好み、ほとんどの種類が地中から建物内に侵入します。シロアリが好む環境は、高湿度と温暖な条件であり、特に床下や隙間が侵入の主な経路となります。
例えば、ベタ基礎の隙間、特にセパレーターや水抜き穴、配管周りのわずかな隙間、そしてコンクリートのひび割れなどが、シロアリにとって理想的な侵入口となりえます。
シロアリはこれらの小さな隙間からも侵入できるため、建物の隅々まで注意深くチェックすることが重要です。さらに、シロアリはフェロモンを通じてコロニーを形成し、一度侵入すると迅速に被害を拡大させます。
したがって、早期発見と迅速な対応がシロアリ被害を防ぐ鍵となります。
設置場所 | 特徴・説明 |
---|---|
基礎の立ち上がり部分 | 地面から建物へ続く部分で、湿気が集まりやすく、シロアリが侵入しやすい。 |
配管の隙間 | 水道管やガス管、電気配線の周囲にある微小な隙間からシロアリが侵入し、蟻道を作ることがある。 |
束石・床束 | 直接地面に接しており、湿度が高い環境を好むシロアリにとって、蟻道を作りやすい場所の一つ。 |
断熱材 | 床下や壁内に施工された断熱材は、シロアリにとって理想的な隠れ場所となり得る。湿気を保持しやすい性質もシロアリの蟻道形成を促す。 |
シロアリが侵入する意外な隙間
シロアリが建物内へ侵入する際に利用するのは、意外なほど小さな隙間です。実際、わずか1mm程度の隙間があれば、シロアリはその隙間を通じて容易に侵入することが可能です。
この事実は、シロアリ防除策を考える上で非常に重要であり、家屋の隅々まで注意深く点検し、隙間を見逃さないようにする必要があります。
特に、ベタ基礎の家でも、基礎と地面の接触部分や、基礎内部の小さな亀裂や穴からシロアリが侵入するケースが報告されています。
これらの隙間は、外からは目立たないことも多く、定期的な専門家による点検が推奨されます。シロアリの侵入を許すと、家屋の構造を徐々に弱体化させ、最終的には大きな損害を引き起こす可能性があります。
コンクリートのセパレーターの隙間からの侵入
シロアリが侵入する意外な隙間の一つに、ベタ基礎のセパレーターの隙間があります。
セパレーターは、コンクリートを流し込む際に適切な厚さを保持するために使用されるものですが、これが意図せずシロアリの侵入口となることがあります。
施工後にセパレーターを取り除いた際、もしくはセパレーターが完全には密閉されていない際に、わずかな隙間が生じることがあります。シロアリはこのような小さな隙間からも容易に侵入でき、建物内部へとアクセスします。
シロアリが侵入すると、床下や壁内部など、目に見えない場所で繁殖し、木材を食害します。セパレーターの隙間からの侵入を防ぐためには、施工時の注意が必要ですし、建物完成後も定期的な点検でこれらの隙間を確認し、必要に応じて封鎖することが重要です。
関連記事:シロアリはコンクリートも突破する!点検方法と費用を解説
水抜き穴を通じたシロアリの侵入
ベタ基礎の家において、水抜き穴は地下水位の上昇や豪雨時に基礎内部に溜まった水を排出する重要な役割を果たします。
しかし、この水抜き穴がシロアリの侵入経路となることがあります。通常、水抜き穴は直径が小さいためシロアリが侵入することを防げると考えられがちですが、シロアリは非常に小さな隙間からでも侵入することができる生物です。
水抜き穴を通じて地中からコロニーを形成し、そこから建物内部へと進入することがあります。特に湿気が多い地域では、水抜き穴周辺の湿度がシロアリにとって魅力的な環境を提供してしまうこともあります。
水抜き穴からのシロアリ侵入を防ぐためには、水抜き穴に適切なサイズの網を取り付けるなどして、シロアリが侵入する隙間を塞ぐ必要があります。また、定期的な点検を行い、水抜き穴周辺の湿度管理にも注意を払うことが重要です。
関連記事:シロアリはコンクリートも突破する!点検方法と費用を解説
配管周りのわずかな隙間
家の配管周りのわずかな隙間は、意外にもシロアリ侵入のリスクを高める原因となり得ます。
建物の水道やガス管などの配管が壁や床を通る部分には、どうしても小さな隙間が生じがちです。シロアリは、これらの隙間から建物内へ侵入し、未防蟻処理の木材にアクセスすることがあります。
シロアリはその小ささを活かし、1mm程度の隙間も容易に通過することができるため、配管周りの微細な隙間も侵入経路としては十分です。
これを防ぐためには、建築時またはリフォーム時に配管を通す穴周辺に適切なシール材を使用して密封することが重要です。
また、既存の家でも、定期的な点検を通じてこうした隙間を発見し、迅速に対策を講じることがシロアリ被害を未然に防ぐ鍵となります。
関連記事:シロアリはコンクリートも突破する!点検方法と費用を解説
コンクリートのひび割れが引き起こすリスク
コンクリートのひび割れは、シロアリ侵入のリスクを高める大きな要因の一つです。
建物の基礎や壁に発生するコンクリートのひび割れは、時間と共に構造的な問題だけでなく、シロアリが侵入しやすい環境を作り出します。特にベタ基礎の家でも、地盤の沈下や温度変化などによって微細なひび割れが生じることがあり、これがシロアリの隠れた侵入口となることがあります。
シロアリはひび割れを通じて基礎内部に侵入し、建物の木部に被害を与えることがあります。このようなリスクを減らすためには、建物の基礎や壁面のひび割れを定期的に点検し、発見したひび割れは早期に補修することが重要です。
補修には、シロアリ防除効果を持つ専門の補修材の使用も検討する価値があります。また、建物周辺の湿度管理を徹底することで、シロアリが好む環境を作らないように心がけることも大切です。
関連記事:シロアリはコンクリートも突破する!点検方法と費用を解説
ベタ基礎住宅のシロアリ侵入率と予防策
ベタ基礎住宅におけるシロアリ侵入率は、一般に低いとされがちですが、長期にわたる被害実態調査からは、時間の経過と共にシロアリ被害率が上昇することが明らかになっています。
特に、布基礎や土壌に直接触れる基礎構造を持つ住宅では、築10年を超えたあたりから被害が多発する傾向にあります。この時期は、多くのシロアリ予防処理の保証期間が終了するタイミングと重なるため、予防措置の実施有無によって被害率が大きく左右されます。
一方、コンクリートで覆われたベタ基礎の住宅では、築年数が浅い段階では物理的障壁によりシロアリ被害の発生が抑えられています。
しかし、時間が経過すると、ベタ基礎の住宅でも被害率は徐々に上昇し、最終的には布基礎を持つ住宅と同様の確率でシロアリ被害に遭遇するリスクがあります。これは、コンクリートの微細なひび割れや、建物周辺の環境変化がシロアリの侵入を促す要因となるからです。
ベタ基礎住宅におけるシロアリ発生率
ベタ基礎住宅におけるシロアリの発生率に関するデータは、築年数とともに被害率が上昇することを示しています。築10年を過ぎると、布基礎住宅と同様にシロアリ被害のリスクが顕著に増加することが確認されています。
初期の防蟻処理の保証期間が終了するこの時期には、予防措置の再実施が特に重要になります。
コンクリートのベタ基礎では、初期段階での被害発生率が緩やかに上昇する一方で、長期にわたるとその差はほぼなくなり、布基礎住宅と同程度のシロアリ被害率に達することが分かっています。
これは、ベタ基礎であっても時間とともに物理的障壁が弱まり、シロアリが侵入しやすくなるためです。
以上のことから、ベタ基礎住宅でもシロアリ予防は極めて重要であり、築年数に関わらず定期的な点検と予防策の見直しを行うことが推奨されます。
関連記事:シロアリ調査データ
効果的なシロアリ予防方法の解説
シロアリ予防には、物理的および化学的な方法が効果的です。物理的方法としては、建物周辺の湿度管理を徹底し、シロアリが好む環境を排除することが基本となります。
地面からの湿気を防ぐために十分な換気を確保し、床下に防湿シートを敷くことが推奨されます。
また、木材と土壌との直接接触を避けるための工夫も重要です。化学的方法には、土壌処理剤を使用して建物の周囲に防蟻バリアを形成する方法があります。この処理により、シロアリが建物に侵入する前に土壌中で駆除することが可能となります。
さらに、シロアリの活動を監視するためのベイトシステムを設置し、定期的に交換することで、シロアリの侵入を早期に検出し対処することができます。
専門家が推奨する定期的な点検と予防措置
シロアリ被害を防ぐためには、定期的な点検と適切な予防措置が必要です。
専門家は、最低でも年に一度は専門の業者による床下や屋根裏などの点検を推奨しています。
点検では、シロアリの活動の兆候や、湿気の問題、木材の腐朽状態などをチェックします。点検結果に基づき、必要な場合はシロアリ予防処理を施工することが勧められます。また、シロアリ予防のための環境管理も重要です。
家の周囲に水はけの悪い場所がないか、木材が直接地面に触れていないかなど、シロアリが発生しやすい条件を排除することが必要です。
さらに、予防措置として、建物の基礎部分に化学薬剤を散布し、シロアリの侵入を阻止する防蟻処理が有効です。これらの予防措置を定期的に行うことで、シロアリ被害のリスクを大幅に低減することが可能です。
シロアリ被害は安心できる業者を選ぶことができれば、家をしっかりと守ることができます!
手軽にできるシロアリ予防のポイント
シロアリ予防は、複雑な手続きや高額な費用を必要としないことも多く、日常的にできる簡単な対策で大きな効果を期待できます。
まず、家の周囲の清掃を定期的に行い、シロアリの餌となる腐った木材や枯れ枝を除去することが基本です。
また、家の基礎周辺の排水状況を改善し、水たまりができないようにすることも重要です。地面と直接接触する木部分には、防蟻塗料を塗ることでシロアリの侵入を防ぐことができます。
さらに、通気性を良くすることで、床下の湿気を減らしシロアリが嫌う環境を作り出すことも有効です。これらの対策は、専門家に依頼せずとも自分で実施することが可能であり、シロアリ被害を未然に防ぐための第一歩となります。
基礎工事後の水抜き穴の処理方法
基礎工事後の水抜き穴は、シロアリが侵入する隙間の一つとなり得るため、適切な処理が必要です。
水抜き穴を塞ぐ際には、シロアリが通過できないようにパテ埋めをする方法が効果的です。
パテ埋めは、水は通すがシロアリやその他の害虫の侵入を防ぐことができます。さらに、水抜き穴の周囲にシロアリ予防のための化学薬剤を散布することも一つの方法です。
この薬剤は、シロアリが接触することで死滅するか、侵入を避けるようになるため、防蟻効果が期待できます。
ただし、化学薬剤の使用には適切な知識と注意が必要であり、安全性や環境への影響を考慮した上で使用する必要があります。これらの処理を施すことで、基礎部分を通じたシロアリの侵入を効果的に防ぐことができるでしょう。
関連記事:シロアリは新築でも稀に発生する!実際のケースと原因を解説
配管周りの保護策
配管周りはシロアリが侵入するための隠れた経路となることがあります。
特に、配管が建物の基礎や壁を貫通する部分で生じる隙間は、シロアリにとって侵入の口となりえます。これらの隙間を効果的に塞ぐためには、シーリング材を使用して密閉する方法が有効です。
シーリング材は配管と基礎や壁との間に施すことで、シロアリの侵入を阻止します。また、配管周りには防蟻材を塗布することも一つの対策となります。防蟻材はシロアリが嫌う成分を含んでおり、これを利用することでシロアリの侵入を予防できます。
さらに、配管を通す穴をあける際には、必要最小限のサイズに抑え、後から防蟻キャップやメッシュを取り付けることで、シロアリだけでなく他の害虫の侵入も防ぐことができます。
これらの対策を施すことで、配管周りからのシロアリ侵入リスクを大幅に低減させることが可能です。
コンクリートひび割れの早期発見と修復
コンクリートのひび割れはシロアリ侵入のリスクを高める要因の一つです。
基礎や壁のコンクリートに生じるひび割れは、時間と共にシロアリが侵入しやすい隙間となります。そのため、ひび割れの早期発見と修復が非常に重要となります。コンクリートのチェックは定期的に行うべきで、特に雨季後や地震発生後などは注意深く観察することが推奨されます。
ひび割れを発見した場合には、ひびの幅や深さに応じて適切な修復材を選択し、迅速に補修作業を行うべきです。
小さなひび割れであれば、専用のシーリング材を用いて塞ぐことができますが、大きなひび割れの場合には、プロの業者による修復が必要となることもあります。
また、修復材を選択する際には、防蟻効果のある材料を選ぶことで、修復と同時にシロアリ予防の効果も期待できます。早期発見と適切な修復により、コンクリートのひび割れからくるシロアリの侵入リスクを効果的に低減させることができます。
シロアリ業者の選び方
シロアリ業者を選ぶ際は、信頼性、実績、対応の質に注目することが重要です。
まず、業者が公的な資格や認定を持っているか確認し、その業務実績や口コミをチェックしてください。実績豊富で評判の良い業者は、シロアリ駆除に関する高い知識と経験を有しており、安心して任せることができます。
また、見積もりや診断が無料であるかどうかも重要なポイントです。事前に複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することで、適切なサービスを適正価格で受けられる業者を見つけることができます。
さらに、アフターサービスや保証期間の有無も確認し、将来的なトラブルにも対応してもらえるかを確認しておくと安心です。
シロアリ駆除でよくあるトラブルと回避策
シロアリ駆除においてよくあるトラブルは、見積もりと実際の施工内容の不一致や、施工後の効果が期待通りでないことなどです。
これらのトラブルを回避するためには、契約前に業者としっかりとコミュニケーションを取り、施工内容、費用、期待される効果について明確にしておくことが重要です。
また、契約書や保証書をしっかりと確認し、内容に疑問がある場合は契約前に解消しておくことも必要です。さらに、施工後はその効果を定期的に確認し、問題があればすぐに業者に連絡することで早期に対処してもらえます。
適切な業者選びと契約内容の確認、施工後のフォローアップを丁寧に行うことで、シロアリ駆除に関するトラブルを大幅に減らすことができます。
トラブル事例 | 説明 |
---|---|
契約内容と駆除工事の内容が違う | 契約時に説明された範囲や方法と異なる作業が行われる。 |
料金が見積もりと違う | 追加工事や材料費増加などで見積もりよりも料金が高くなる。 |
施工後のシロアリ保証の内容 | 保証期間中に再発した場合の対応が不明確、または連絡が取れなくなる。 |
シロアリ駆除の後の健康悪化 | 使用された化学物質による健康被害が発生することがある。 |
悪徳業者に騙されてしまうケース | 無料点検を装い、不必要なサービスの契約を強要される。 |
シロアリは、30年ほど生きる種類もあります。自然に消滅する可能性は、0%に近いと言われています。
関連記事:シロアリの寿命は30年!生態について
嫌な思いをしたくない!シロアリ駆除業者の選び方
せっかく、シロアリを駆除したのにトラブルを抱えるのは嫌!トラブルを回避するにはポイントがあります!
適切なシロアリ駆除業者を選ぶには、いくつかのポイントを考慮する必要があります。
まず、業者が持つ資格や認定を確認しましょう。公的な認定を受けた業者は、信頼性が高く、専門的な知識と技術を有しています。次に、実績や口コミをチェックすることも重要です。過去の顧客のフィードバックや評価は、業者のサービスの質を判断する上で役立ちます。
また、駆除方法や使用する薬剤の種類、保証内容などを事前に明確にしておくことも大切です。明確な見積もりと契約内容を提供する業者を選ぶことで、後々のトラブルを避けることができます。
さらに、アフターサービスや定期的な点検サービスを提供しているかも確認すると良いでしょう。これらのポイントを基に、複数の業者を比較検討し、最も適したシロアリ駆除業者を選びましょう。
自分のエリアでおすすめのシロアリ駆除業者を調査していますので、参考にしてみて下さい。
九州・沖縄エリア | おすすめシロアリ業者
中国・四国エリア | おすすめシロアリ業者
近畿エリア | おすすめシロアリ業者
中部エリア | おすすめシロアリ業者
関東エリア | おすすめシロアリ業者
北海道・東北エリア | おすすめシロアリ業者
定期点検の目安と時期
シロアリ駆除は専門的な技術を要します。目に見える被害が少なくても、床下が大変なことになっているケースもあります。
新築住宅のシロアリ対策における定期点検は、住宅の状態を維持し、長期にわたる被害を防ぐために不可欠です。
点検の目安としては、新築後の最初の2~3年は年に1度、その後は2年に1度の点検を推奨します。
特に春から夏にかけてはシロアリの活動が活発になるため、この時期に点検を行うことが理想的です。点検では、床下の湿度や木材の状態、基礎の隙間など、シロアリが侵入しやすい環境を重点的にチェックします。
以前にシロアリ被害があった場合や周囲にシロアリ被害の報告が多い地域に住んでいる場合は、より頻繁な点検が必要になることがあります。専門家による定期点検を通じて、初期の被害を発見し、適切な対策を講じることで、シロアリ被害を効果的に防ぐことができます。
関連記事:シロアリ駆除の一軒家値段を徹底調査!失敗しないためのポイント!
シロアリ駆除業者を検討するなら
シロアリ駆除業者を選ぶ際には、その業者の経験、実績、提供するサービスの質を慎重に評価することが重要です。信頼できる業者を選ぶために、事前に複数の業者から見積もりを取り、サービス内容や保証期間、費用などを比較検討します。
口コミやレビューを参考に、過去の顧客の満足度や業者の対応を確認することも有効です。選定した業者には、シロアリの発生状況の詳細な診断と、対策計画の提案を依頼し、その方法が自宅の状況に適しているかを検討する必要があります。
作業後のアフターサービスや定期点検の提供があるかどうかも、選定の重要なポイントとなります。専門の知識と技術を持つ信頼できるシロアリ駆除業者を選ぶことで、効果的なシロアリ対策を実施し、住宅を守ることが可能となります。
関連記事:おすすめシロアリ駆除業者ランキング!全国300社を徹底調査
シロアリ被害は一度の駆除で完全に終わるものではありません。継続して依頼できるとこに頼むようにしましょう。
監修者コンテンツの監修をした人
クロモリ ユウキ
air Inc.代表。マーケティング会社を経営しています。地方企業を支援しています。市場調査のガイドラインを監修。
シロアリ博士
シロアリ防除施工士。シロアリ会社に勤務しながらシロアリの生態の情報発信をしています。シロアリに関する情報を監修。
岳下斉弘
株式会社サクセス代表。建築設計会社を経営する設計士。リノベーション協議会会員。住宅に関する情報の監修。
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