シロアリの原因を徹底解説！
シロアリは、一見すると小さな昆虫ですが、家庭に与える影響は計り知れません。シロアリの被害は年間数十億円にものぼり、特に戸建て住宅を持つ家庭では、重大な問題となっています。本記事では、シロアリの生態、発生しやすい環境、そして発生した場合の被害について解説し、予防と対処法を提案します。
シロアリ博士
しろあり防除施工士/シロアリ駆除業者勤務15年 これまで、シロアリ駆除を100件担当した経験がります。シロアリに関する情報を監修しております。
クロモリ ユウキ
1989年福岡市生まれ 2023年1月air Inc.を設立/web歴15年/マーケティング歴5年 建築学部卒。大学在籍中からwebマーケティングを研究し、2020年webメディアを事業譲渡。2022年までプライム上場企業マーケティング部にパートナーメンバーとして在籍。地方でマーケティングをやっています。
建築事務所タケシタ代表
長崎市で建築会社を経営。二級建築事務所として、設計や建築の監修を行っています。当メディアでは、建築情報に関する監修を行いながら、外壁の劣化やシロアリから建築を守るための情報発信に貢献しています。監修メディア：「外壁ビフォーアフター」「シロアリバスターズ」
シロアリに関して全く知識がない方でも理解できるように、基本から丁寧に説明していきます。シロアリによる被害を最小限に抑えるために、どのような点に注意すべきか、具体的なアドバイスも交えながら解説していきます。
シロアリが好む環境
シロアリは特定の環境下で繁殖しやすくなります。このセクションでは、シロアリが最も好む環境と、それらが家庭でどのように形成されるかについて解説します。正しい知識を持つことで、シロアリの発生を予防しやすくなります。
シロアリの基本的な生態
シロアリは、湿った環境と温暖な気候を好みます。主に木材を消化して生きており、その特性が家庭内の木製部分に被害をもたらす原因となります。
シロアリは群れを成して生活し、特にヤマトシロアリやイエシロアリは日本の家庭において一般的に見られる種類です。彼らは木材だけでなく、紙やダンボールなどのセルロース質も食害します。
家庭での発生環境
シロアリが好む環境は、家庭内では主に床下や壁内、屋根裏などの湿気が多く、日光の当たらない暗い場所です。家の基礎部分のひび割れや隙間から侵入し、構造木材にダメージを与えることがあります。
また、水漏れや排水不良などの問題がある場合、その湿気がシロアリの発生を促進させることになります。湿気と暗闇は、シロアリにとって最適な繁殖環境を提供します。
気候と季節の影響
シロアリは温暖な気候を好み、特に春から夏にかけて活動が活発になります。日本では、湿度が高くなる梅雨の時期が特に危険です。この時期、シロアリは繁殖活動を行い、羽アリが飛び立つ群飛を行います。
群飛を行ったシロアリが新たな生息地を見つけ、家庭内でコロニーを形成することがあります。シロアリの活動は気温が高く湿度がある状態で加速するため、夏の暑い日に被害が顕著になることもあります。
シロアリは4月～9月頃巣から羽アリが生殖のため群飛します。群飛後、オスとメスがカップルとなって巣を作り始めます。
https://www.kodama-shiroari.co.jp/pest_trivia.html
オス、メスは王、女王となり、交尾、産卵を繰り返します。
卵から孵った幼虫は雌雄両性ですが、成長するにつれて巣を作るの作業等を行う職蟻、外敵と戦う兵蟻に分化します。
巣が大きくなってくると生殖階級であるニンフ（羽アリの前段階）が発生し、羽アリとなり群飛します。
※羽を持たない職蟻から成長した生殖虫も存在します。
シロアリの被害事例
シロアリ被害は時として深刻なものとなります。ここでは、実際に起きたシロアリの被害事例を紹介し、それらがどのように家庭に影響を与えるかを解説します。これらの事例から学び、同様の被害を避けるための対策を考えることが重要です。
実際の被害事例紹介
シロアリの被害は家の構造に深刻な影響を及ぼすことがあります。例えば、ある家庭では、長年の放置による床下の湿気がシロアリの発生を招き、床板と土台を徹底的に食害しました。
この家では、床が歩くだけで軋むようになり、最終的には床の全面交換が必要となりました。修繕費用は数百万円に上り、家族の生活にも大きな支障をきたしました。
被害の原因と範囲
この事例では、主な被害原因は床下の適切な換気と排水の不備にありました。湿った環境はシロアリの繁殖に最適な条件を提供し、家の木材を食い荒らす原因となりました。
初期段階では目立たなかった被害も、時間とともに悪化し、家全体の安全性に影響を及ぼしました。
このような被害は、見た目ではなかなか判断がつきにくく、構造的な問題に進行することがあります。さらに、シロアリの存在は不動産の価値を著しく低下させる可能性があり、将来の売却価格にも大きな影響を与えることがあります。
シロアリの早期発見と対応
シロアリ被害の早期発見は、大きな被害を防ぐ鍵となります。このセクションでは、シロアリの存在を示す初期のサインと、それを発見した際の適切な対応方法について説明します。
早期発見のサイン
シロアリ被害の早期発見は、大きな被害を防ぐために非常に重要です。シロアリの存在を示す兆候には、以下のようなものがあります
- 細かい木くずや粉のようなもの（シロアリの糞）が見られる。
- 床板や木材の中から空洞のような音がする。
- 窓枠やドア枠がゆがんで閉まりにくくなる。
- 床のへこみや壁紙の変形。
- 羽アリの出現、特に湿気の多い場所や地下室
これらのサインを見逃さないことが、シロアリ被害の拡大を防ぐ鍵となります。
初期対応のステップ
シロアリの兆候を発見した場合、以下のような初期対応が推奨されます。
- 被害の範囲を確認：可能な範囲で、家の床下や壁、屋根裏などを確認し、被害の範囲を把握します。
- 専門家の依頼：シロアリのプロフェッショナルに依頼し、詳細な検査と適切な対処法を検討します。
- 環境改善：家の換気を良くし、湿気を減らすことで、シロアリの生息環境を悪化させます。
- 定期的な点検：今後の被害を防ぐために、定期的な家の点検を行い、特にシロアリが好む環境に注意します。
シロアリ被害は早期に対処することで、より大きな損害を防ぐことができます。
シロアリは自然消滅するの？？
シロアリ群れが自然に消滅するまでの時間は、種類や環境条件によって異なります。例えば、食物源が豊富な場所では、シロアリ群れは長く生存し、大きく成長することがあります。
一方で、食物源が枯渇したり、駆除剤や環境の変化の影響を受けたりすると、群れは衰退しやすくなります。しかし、一般的な家庭環境では、これらの条件が自然にそろうことは稀であり、シロアリ群れの自然消滅を期待するのは現実的ではありません。
シロアリは、30年ほど生きる種類もあります。自然に消滅する可能性は、0％に近いと言われています。
シロアリ予防と対策
シロアリの被害を予防することは、被害発生後の対応よりもはるかに効果的です。このセクションでは、シロアリの予防策と、家庭で実施できる具体的な対策を提供します。
日常の予防策
シロアリ被害を予防するための日常的な対策は、以下のようなことがあります。
- 湿気の管理：湿気はシロアリの最大の誘因です。家の床下や屋根裏など、通気が悪い場所で湿気がこもらないようにするために、適切な換気が必要です。湿度計を使用して、家の湿度を常にチェックしましょう。
- 木材へのアクセス阻止：家の基礎部分に木材や植物が直接触れないようにすることで、シロアリが家に侵入する可能性を減らします。庭の手入れを行い、木材が地面に直接触れないようにします。
- ひび割れや隙間の修理：家の基礎や外壁にある小さなひび割れや隙間もシロアリの侵入口になり得ます。これらを定期的にチェックし、必要に応じて封鎖することが重要です。
- 水漏れの修理：水漏れや排水不良は、シロアリにとって理想的な繁殖環境を作り出します。水漏れがあれば速やかに修理し、排水がスムーズに行われるようにします。
専門的な予防方法
シロアリの専門家による対策も非常に効果的です。
- シロアリ防除剤の使用：市販されているシロアリ防除剤も効果的ですが、最も確実なのは専門家による施工です。専門家は、家の構造とシロアリの種類を考慮して、最適な防除剤を選定し、適切な箇所に施工します。
- 定期的な専門家による点検：家を定期的に専門家が点検することで、シロアリの初期の兆候を見逃さず、早期に対処することができます。専門家は、シロアリの活動の兆候を見つけ出し、予防策や駆除計画を提案します。
シロアリ駆除業者はどんな駆除をするの？
シロアリ駆除は専門的な技術を要します。このセクションでは、プロフェッショナルなシロアリ駆除業者がどのような駆除作業を行うのか、その方法と効果について詳しく解説します。
シロアリ駆除業者による駆除の必要性
シロアリ被害が確認された際、最も確実な対策はプロによる駆除です。シロアリ駆除業者は、被害の範囲、シロアリの種類、家の構造などを詳細に分析し、最も効果的な駆除計画を策定します。
一般家庭用の駆除方法では対処が困難な広範囲の被害や、特に根強いシロアリのコロニーに対しても、専門家は効果的な対処を行うことができます。
駆除方法とその効果
プロによるシロアリ駆除には、以下のような方法が一般的に用いられます。
- 液体殺虫剤の散布：家の基礎周囲の土壌に殺虫剤を注入し、シロアリが侵入するルートを断ちます。この方法は、シロアリが地中から家に侵入するのを阻止するのに特に効果的です。
- ベイトシステムの設置：シロアリが餌として認識するベイトステーションを地面に設置し、毒を摂取したシロアリがコロニーに持ち帰り、群れ全体を根絶します。この方法は環境への影響が少なく、家の構造にもダメージを与えません。
- フォーム式殺虫剤の使用：狭い空間や壁内部への注入に適したフォーム式の殺虫剤を用いることで、シロアリが直接生息している場所を的確に駆除します。この方法は、被害の局所的な箇所に対して効果的で、速やかな駆除が可能です。
これらの方法は、専門の技術と知識を持つプロによる適切な施工が必要です。適切な駆除作業を行うことで、シロアリ被害を効果的に減少させ、家の安全性と快適性を長期間保つことが可能となります。
長期的な対策と維持管理
シロアリ被害は一度の駆除で完全に終わるものではありません。このセクションでは、長期的にシロアリから家を守るための維持管理策と、予防策を継続する方法について説明します。
定期的な点検の重要性
シロアリ被害を長期的に防ぐためには、家の構造や状態を定期的にチェックすることが欠かせません。特にシロアリが発生しやすい床下や屋根裏、基礎部分の点検は重要です。
プロによる年1回の詳細な点検を推奨します。この点検により、早期のシロアリ被害や他の潜在的な問題（水漏れ、湿気、排水の問題など）を発見し、早期に対策を立てることができます。
- 年1回の専門家による詳細な点検：シロアリの兆候や他の潜在的な問題を見つける。
- 床下、屋根裏、基礎部分のチェック：これらのシロアリが好むエリアに特に注意を払う。
- 湿気や排水の問題の特定：これらはシロアリの発生に直接影響を与える。
環境改善による予防
シロアリは湿気と暗闇を好むため、家の湿度を管理し、十分な通気を確保することが予防に効果的です。床下や屋根裏の通気口を定期的にチェックし、塞がれていないか確認します。
また、庭の植物が家の壁や基礎に直接触れないよう管理し、シロアリが家に侵入する可能性を減らします。
- 家の湿度管理：湿度計を使用して、家の湿度を適切なレベルに保つ。
- 通気口の確認と清掃：床下や屋根裏の通気口が塞がれていないか定期的にチェックする。
- 庭の管理：植物が家の壁や基礎に直接触れないようにする。
定期的な修理とメンテナンス
家のひび割れや隙間は、シロアリにとって侵入のチャンスとなります。
これらを定期的に修理し、家の密閉性を保ちます。水漏れや排水不良も、シロアリの好環境を作るため、迅速に修理することが重要です。
- ひび割れや隙間の修理：家の基礎や外壁のひび割れや隙間を定期的に修理する。
- 水漏れや排水不良の修正：水漏れは迅速に修理し、排水がスムーズに行われるようにする。
シロアリ業者との継続的な関係
シロアリ防除の専門家は、家の状態を把握し、最適な予防策や駆除方法を提案するための貴重なパートナーです。定期的な点検と継続的なコミュニケーションにより、家をシロアリの脅威から守るための戦略を維持できます。
- 専門家との定期的なコミュニケーション：家の状態を把握し、必要に応じた対策を検討する。
- 専門家の提案に耳を傾ける：専門家のアドバイスを参考に、予防策や駆除計画を実施する。
まとめと読者へのアドバイス
シロアリは、見えない場所で静かに家を破壊するため、その存在を軽視しがちです。しかし、適切な予防策と定期的なメンテナンスにより、シロアリ被害は大きく防げます。
- 定期的な点検：専門家による年1回の点検を行い、シロアリの初期兆候を見逃さないようにしましょう。
- 環境改善：湿気の管理と適切な通気を確保することで、シロアリの生息環境を悪化させましょう。
- 定期的な修理とメンテナンス：家のひび割れや隙間を定期的に修理し、シロアリの侵入を防ぎましょう。
- 専門家との関係維持：専門家と定期的にコミュニケーションを取り、最適な予防策や駆除計画を実施しましょう。
最後に、シロアリ問題に直面した場合は、恐れず専門家に相談することが重要です。
早期発見と適切な対策が、家を守るための最善の方法です。シロアリによる被害は予防可能であり、この記事が皆さんの貴重な家を守る手助けになれば幸いです。
監修者コンテンツの監修をした人
クロモリ ユウキ
air Inc.代表。マーケティング会社を経営しています。地方企業を支援しています。市場調査のガイドラインを監修。
シロアリ博士
シロアリ防除施工士。シロアリ会社に勤務しながらシロアリの生態の情報発信をしています。シロアリに関する情報を監修。
岳下斉弘
株式会社サクセス代表。建築設計会社を経営する設計士。リノベーション協議会会員。住宅に関する情報の監修。
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