コンクリートでもシロアリは侵入する
シロアリの被害は、木造住宅だけでなく、意外にもコンクリート基礎を持つ家屋にも及ぶことがあります。
一見、コンクリートはシロアリの侵入を防ぐ堅固な障壁と思われがちですが、実際には微細なクラックや、配管の貫通部、さらには建築時に設けられた水抜き穴など、さまざまな経路からシロアリは侵入してきます。
このようにして、シロアリはコンクリートの障壁を突破し、家の中の木材部分へと被害を及ぼしてしまうのです。したがって、コンクリート基礎の家であっても油断は禁物。シロアリ被害を未然に防ぐためには、定期的な点検が不可欠です。しかし、点検にはどのような方法があるのか、またその費用はどの程度かかるのでしょうか。
本記事では、シロアリ点検の重要性とその具体的な方法、さらには点検にかかる費用について詳しく解説していきます。シロアリ被害から自宅を守るための第一歩として、この情報をぜひ参考にしてください。
- コンクリートの微細なクラックや水抜き穴、配管の貫通部などを通じて、シロアリが侵入する可能性があること。
- 専門家による定期的な点検の重要性、点検時にチェックされる主な箇所、そして自分で行える基本的な点検方法について。
- シロアリ防除の専門業者による点検費用の概算、予防処置や被害後の処理にかかる費用の範囲、費用を抑えるためのポイントについて。
シロアリ博士
しろあり防除施工士/シロアリ駆除業者勤務15年 これまで、シロアリ駆除を100件担当した経験がります。シロアリに関する情報を監修しております。
クロモリ ユウキ
1989年福岡市生まれ 2023年1月air Inc.を設立/web歴15年/マーケティング歴5年 建築学部卒。大学在籍中からwebマーケティングを研究し、2020年webメディアを事業譲渡。2022年までプライム上場企業マーケティング部にパートナーメンバーとして在籍。地方でマーケティングをやっています。
建築事務所タケシタ代表
長崎市で建築会社を経営。二級建築事務所として、設計や建築の監修を行っています。当メディアでは、建築情報に関する監修を行いながら、外壁の劣化やシロアリから建築を守るための情報発信に貢献しています。監修メディア:「外壁ビフォーアフター」「シロアリバスターズ」
シロアリに関して全く知識がない方でも理解できるように、基本から丁寧に説明していきます。シロアリによる被害を最小限に抑えるために、どのような点に注意すべきか、具体的なアドバイスも交えながら解説していきます。
コンクリートも突破!シロアリ被害と築15年を超える住宅のリスク
シロアリと高温多湿環境は、相性が良く環境がしっかりと管理されてないと床下で繁殖することがあります。
築年数が15年を超える住宅は、シロアリ被害のリスクが大幅に高まります。
統計によると、この時期にある住宅の約30%以上がシロアリの被害に遭遇しています。
なぜでしょうか?時間が経過するにつれ、家の防蟻処理の効果は自然と低下し、シロアリが侵入しやすい環境が形成されます。特に、基礎部分や木材が露出している箇所は、シロアリにとって絶好の侵入口となり得ます。
シロアリは見えないところでじわじわと家を蝕んでいき、気づいた時には大規模な被害が発生していることも少なくありません。コンクリート基礎であっても、微細な亀裂からシロアリが侵入するケースが報告されています。
このようなリスクを減らすためには、定期的なシロアリ点検と適切な防除対策が不可欠です。
経過年数 | 木造在来工法 | 木造プレハブ | 2×4工法 |
---|---|---|---|
0 | 3.3% | – | 0.0% |
1 | 6.5% | 0.0% | 7.1% |
2 | 5.5% | – | 5.6% |
3 | 9.2% | 0.0% | 0.0% |
4 | 9.1% | – | 15.4% |
5 | 5.9% | 33.3% | 0.0% |
6 | 6.5% | 0.0% | 10.0% |
7 | 5.9% | – | 12.5% |
8 | 13.4% | 0.0% | 0.0% |
9 | 19.4% | – | 7.1% |
10 | 11.7% | 0.0% | 0.0% |
11 | 12.7% | 100.0% | 4.2% |
12 | 17.2% | 0.0% | 0.0% |
13 | 19.5% | 0.0% | 0.0% |
14 | 13.9% | 100.0% | 33.3% |
15 | 14.9% | 0.0% | 0.0% |
16 | 33.3% | 0.0% | 0.0% |
17 | 13.0% | – | 100.0% |
18 | 14.8% | – | 0.0% |
19 | 15.8% | – | 100.0% |
20 | 45.0% | 100.0% | – |
21 | 40.0% | 0.0% | 0.0% |
22 | 25.0% | – | – |
23 | 18.2% | – | 100.0% |
24 | 53.3% | 0.0% | – |
25 | 13.6% | – | – |
26 | 42.9% | 0.0% | 0.0% |
27 | 23.1% | – | 0.0% |
28 | 50.0% | – | – |
29 | 37.5% | – | – |
30 | 16.7% | – | – |
31 | 0% | – | – |
32 | 33.3% | – | – |
33 | 100% | – | – |
34 | 50.0% | – | – |
35 | 50.0% | – | – |
36 | 0% | – | – |
38 | 0% | – | – |
39 | 100% | – | – |
41 | 100% | – | – |
42 | 0% | – | – |
43 | 0% | – | – |
44 | 100% | – | – |
45 | 100% | – | – |
46 | 0% | – | – |
47 | 0% | – | – |
48 | 0% | – | – |
49 | 100% | – | – |
95 | 100% | – | – |
105 | 100% | – | – |
108 | 22.2% | 33.3% | 0.0% |
このテーブルは、保証切れからの経過年数に応じた木造在来工法、木造プレハブ、2×4工法のシロアリ被害発生率を示しています。経過年数が増加するにつれて、特に木造在来工法での被害発生率が高くなる傾向が見られます。また、木造プレハブと2×4工法では、特定の年数で被害発生率が高くなる傾向があります。
関連記事:シロアリ調査データ
築15年以上の住宅が直面するシロアリの脅威
日本には複数のシロアリ種が存在し、その中でも特に建築物に被害をもたらす主な種類には、「ヤマトシロアリ」、「イエシロアリ」、「アメリカカンザイシロアリ」があります。
築15年を超えると、多くの住宅でシロアリの被害が急増するとされています。その理由は、建築時に施されたシロアリ防除処理の効果が時間と共に薄れていくからです。
また、長年の使用により住宅自体が受けるダメージや微細な隙間がシロアリの侵入を容易にしてしまいます。シロアリはその小さな体で大きな被害をもたらし、建物の構造を脅かすだけでなく、住宅の価値を大幅に下げる原因ともなります。
特に、湿気が多い地域や木材の使用が多い家屋では、シロアリ被害のリスクはさらに高まります。
築年数が15年を超えた住宅では、自然発生的に発生しやすい亀裂や隙間を通じて、シロアリが侵入しやすくなります。このような被害を未然に防ぐためには、専門家による定期的な点検が重要です。
これにより、早期にシロアリの侵入を察知し、適切な処置を講じることが可能になります。
種類 | 蟻道の特徴 |
---|---|
イエシロアリ | 幅が横に広がりやすい。固定された塊状の巣を中心に蟻道を伸ばし、行動範囲を広げる。被害を深刻化させる。 |
ヤマトシロアリ | 細長いひも状。湿った場所を求めて蟻道を伸ばし、行動範囲は比較的狭いが、住宅全体に被害を拡大することがある。 |
アメリカカンザイシロアリ | 蟻道を作らない。被害のある箇所の付近に砂のような顆粒状の糞を確認することができる。 |
関連記事:アメリカカンザイシロアリとは?生態と被害状況を徹底調査
シロアリ被害率30%以上:なぜ年数が経過するとリスクが増大するのか
築15年を過ぎた住宅がシロアリ被害に遭遇する確率が30%以上に跳ね上がる理由は、防蟻処理の有効期限と密接に関係しています。多くの防蟻処理には、時間の経過と共にその効果が減少していく性質があります。
シロアリの防除の保証期間は、基本的に5年としている業者がほとんどです。定期検診を行うことを条件に10年を設定しているところもあります。
加えて、家屋の経年劣化によって生じる微細な亀裂や隙間は、シロアリにとって絶好の侵入口になり得ます。
シロアリは非常に小さな隙間からも侵入できるため、家屋の老朽化は直接的なリスク増大に繋がります。また、定期的なメンテナンスや点検が怠られがちなことも、リスクを増大させる一因です。
築年数が経過することで、見落とされがちな部分にシロアリが潜む機会が増え、被害が広がりやすくなります。これらの理由から、築年数が長い住宅ほど、シロアリによる被害を受けやすいと言えます。
関連記事:シロアリが蟻道を作る理由!見つけたらどうしたらいいの?
コンクリート基礎でも安全ではない:シロアリの侵入経路
コンクリート基礎の家でもシロアリから完全に安全だとは言えません。
シロアリは非常に小さな隙間や亀裂を通じて侵入することができ、コンクリート基礎に生じた微細なひび割れも例外ではありません。特に、基礎と地面の接触部分や、配管を通じた穴など、建築時に避けられない細かな隙間がシロアリの侵入経路となり得ます。
また、コンクリート基礎の上に乗っている木材部分に直接アクセスすることで、家の内部へと侵入を試みるシロアリもいます。さらに、庭木や木製のデッキなど、家の外部にある木材と直接接触する構造物や配管は、シロアリにとって家への橋渡しの役割を果たすことがあります。
これらの理由から、コンクリート基礎であっても、定期的なシロアリの点検と適切な防除措置が必要とされています。コンクリート基礎の住宅においても、シロアリ被害のリスクを軽視せず、予防と早期発見に努めることが重要です。
環境特性 | 床下の環境 | シロアリの好む環境 |
---|---|---|
湿度 | 高い | 高い |
温度 | 比較的安定して温暖 | 温暖 |
光の有無 | なし | 好まない |
通風 | 不十分な場合が多い | 限定的 |
物理的障害物(例:断熱材) | ある場合が多い | 障害物少ない方が好ましい |
食物資源 | 木材など自然素材が多い | セルロースを含む素材 |
シロアリ対策を10年してない家は注意
シロアリ対策は一度施工したら終わりではなく、その効果は徐々に減衰していきます。
シロアリ対策から10年が経過している場合、その家は再度の対策が必要になります。時間が経過すると、施工された薬剤の効力が弱まり、家の状態や周囲の環境変化により、再びシロアリのリスクが増大します。
築年数が15年を経過した木造の建物の場合、平均して30%がシロアリの被害があると言われています。
畳がある和室のある家では、畳やその周辺の湿度管理と定期的なシロアリ対策が特に重要です。長期間シロアリ対策をしていない家は、専門業者による床下の調査や、必要に応じて対策の再施工を考えましょう。
早期にシロアリを発見し対応することで、大きな被害を防ぐことができます。
関連記事:シロアリ調査データ
コンクリートでも侵入可能
一般的には、コンクリート基礎はシロアリから住宅を守る堅固な障壁と考えられています。
しかし、シロアリはコンクリートさえも乗り越えて侵入することが可能です。その方法は、建物の微細なひび割れや、配管の隙間、さらには基礎と木材部分との接合部など、人目につきにくい箇所を見つけ出し利用することにあります。
実際、コンクリートのひびから侵入したシロアリが内部で大規模なコロニーを形成し、大きな被害をもたらした例は少なくありません。このように、コンクリート基礎を持つ住宅であっても、シロアリの侵入を完全に防ぐことは難しく、定期的な点検と適切なメンテナンスが必須です。
コンクリートの隙間を利用するシロアリに対抗するためには、防蟻処理の更新や、基礎のひび割れ部分の修復が効果的です。シロアリは思いの外、狡猾であり、私たちの予想を超えた方法で住宅に侵入する能力を持っているのです。
コンクリートを越えるシロアリ:実際の侵入事例
コンクリート基礎の家であっても、シロアリの侵入を許してしまう事例は枚挙に暇がありません。
一例として、ある住宅では基礎の微細なひび割れからシロアリが侵入し、床下で大規模なコロニーを形成していました。この家では、外壁と基礎の接合部に小さな隙間があり、その隙間を通じてシロアリが内部に侵入したのです。
また、別の事例では、庭に置かれた木材と家の木部材が接触している箇所からシロアリが侵入し、家の構造を蝕んでいました。シロアリは地面から木材に沿って上昇し、コンクリート基礎の上の木部に到達することができるのです。
これらの事例から分かるように、コンクリート基礎を持つ住宅でも、シロアリに対する警戒を怠ることはできません。防蟻処理を定期的に更新し、住宅の隙間やひび割れを適切に管理することが、シロアリ被害を防ぐ鍵となります。
土間コンクリートからの侵入
土間コンクリートは、シロアリが侵入する上で一つの重要なポイントとなり得ます。
特に、基礎と土間コンクリートの間の隙間は、シロアリにとって理想的な侵入経路となります。土間コンクリート自体が地面に直接触れているため、地面から湧き出る湿気が常に存在し、シロアリにとって魅力的な環境を提供してしまうのです。
また、建築時に設置される水抜き穴が、シロアリの侵入経路となることもあります。これらの水抜き穴は、本来は建築後に埋め戻しても問題ない場所ですが、水漏れや床下浸水対策のためにそのままにされていることが多く、その結果としてシロアリの侵入口となってしまうのです。
このような土間コンクリートからの侵入を防ぐためには、定期的な点検と、隙間や水抜き穴の適切な管理が重要となります。また、土間コンクリート周辺に木材などシロアリの餌となるものを置かないように心がけることも、侵入防止に繋がります。
関連記事:シロアリが発生しやすい畳!シロアリが好む条件を解説
ベタ基礎からの侵入
ベタ基礎はその堅固な構造からシロアリの侵入を防ぐ強力な手段と考えられがちですが、実際にはベタ基礎からもシロアリは侵入してきます。
配管の貫通部やクラック、さらには建築時に設置された水抜き穴など、微細な隙間を通じてシロアリは侵入してくるのです。ベタ基礎の場合、基礎全体が地面と接しているため、地面からの湿気やシロアリの侵入が起こりやすい環境があります。
特に、水抜き穴はシロアリにとって侵入のチャンスを与えてしまう可能性があります。本来、建築後には必要なく埋め戻されるべき場所ですが、水漏れや床下浸水の対策としてそのままにされているケースが多く、シロアリの侵入口となってしまいます。
ベタ基礎からの侵入を防ぐためには、基礎周辺の隙間やクラックの修復、配管貫通部の適切な処理、水抜き穴の管理が不可欠です。これらの対策を講じることで、シロアリの侵入リスクを大幅に減少させることができます。
シロアリ被害は時として深刻なものとなります。シロアリが出てきているのに放置をしていると、取り返しがつかないことになり、最悪の場合は大規模なリフォームが必要になるケースもあります。
被害の前兆:コンクリートからのシロアリ被害を見抜くサイン
コンクリート基礎の家においても、シロアリ被害は発生します。その被害を早期に発見するための前兆となるサインを見逃さないことが重要です。まず、床下や壁から微かな音が聞こえてくる場合があります。
これは、シロアリが木材を食べる音や、彼らの活動音である可能性があります。また、床のへこみや壁紙の波打ちなど、家の構造に異常が見られる場合も、シロアリによる被害のサインです。
さらに、木材の粉や小さな穴が見つかることもあります。これらは、シロアリが木材を食害した結果生じる兆候です。コンクリート基礎から地面に露出している部分や、水抜き穴の周辺にも注意を払う必要があります。
これらの兆候を見逃さなければ、早期にシロアリ被害に気付き、適切な対策を講じることが可能です。
新築でもシロアリ被害?:実際にあったケース
新築の家庭でさえ、シロアリ被害は起こり得ます。実際のケースとして、新築された土間コンクリートの家で、配管にビスが刺さり漏水した事例があります。
その漏水によってシロアリ防除に用いられた薬剤が溶け出し、結果として配管とコンクリートの隙間から木材へとシロアリが侵入しました。発見されたのは2ヶ月後で、その時には1階部分の通し柱の1.5メートルにわたって侵入していました。
このケースから学ぶべきことは、新築であっても建築中のミスや不注意によってシロアリ被害が発生するリスクがあるということです。新築時のチェックポイントとして、配管の確認や防蟻処理の適切な施工を徹底することが、シロアリ被害を未然に防ぐ鍵となります。
早期の発見と対策が、新築住宅をシロアリの脅威から守るためには不可欠です。
効果的なシロアリ対策:予防から対応まで
シロアリ被害を効果的に防ぐためには、予防から対応までの一連の措置が必要です。
まず、新築時に適切な防蟻処理を施すことが基本となります。使用する薬剤は環境に優しいものを選び、専門業者による正確な施工が求められます。さらに、建物の構造的な弱点を把握し、シロアリの侵入を防ぐ設計にすることも重要です。
具体的には、土間コンクリートと基礎の隙間を最小限に抑える、水抜き穴の適切な管理、配管周辺の防蟻処理などが挙げられます。加えて、定期的な点検と必要に応じた再処理が、長期的なシロアリ対策の鍵となります。
特に、築年数が経過した住宅では、隙間やクラックの修復、防蟻処理の更新を定期的に行う必要があります。これらの措置を通じて、シロアリ被害を未然に防ぎ、住宅の価値を守ることができます。
床下でシロアリの初期症状が出やすい場所
床下でシロアリの初期症状が特に出やすいのは、湿気が溜まりやすく、暗く通風の悪い場所です。
特に家の周囲が水はけの悪い土地や、直接地面に接する木材の部分は要注意です。さらに、配管の漏れや結露などで湿度が上がる場所もシロアリが好む条件を満たしやすく、被害が出やすいです。
基礎と土台の接合部や、柱の根元といった、家の構造上水分が集まりやすい部分もチェックが必要です。また、以前シロアリ被害に遭ったことがある場所は、再発のリスクが高いため定期的な監視が重要です。
自分で床下をチェックする際は、これらのポイントに特に注意しながら、異常がないか慎重に観察しましょう。
設置場所 | 特徴・説明 |
---|---|
基礎の立ち上がり部分 | 地面から建物へ続く部分で、湿気が集まりやすく、シロアリが侵入しやすい。 |
配管の隙間 | 水道管やガス管、電気配線の周囲にある微小な隙間からシロアリが侵入し、蟻道を作ることがある。 |
束石・床束 | 直接地面に接しており、湿度が高い環境を好むシロアリにとって、蟻道を作りやすい場所の一つ。 |
断熱材 | 床下や壁内に施工された断熱材は、シロアリにとって理想的な隠れ場所となり得る。湿気を保持しやすい性質もシロアリの蟻道形成を促す。 |
関連記事:シロアリが蟻道を作りやすい場所
定期的な点検がカギ:シロアリ専門家による診断
シロアリ被害を防ぐためには、定期的な点検が非常に重要です。特に、シロアリの活動が活発になる春から初夏にかけての点検が推奨されます。コンクリートの部分に蟻道があった場合は注意が必要です。
シロアリ専門家による診断は、見えないシロアリの活動を発見し、早期に対策を講じるための最も効果的な方法です。専門家は、建物の隅々までチェックし、シロアリの侵入経路や被害の兆候を正確に評価します。
また、既に被害が発生している場合には、被害の範囲を把握し、適切な対応計画を提案してくれます。この定期的な点検と専門家による診断を受けることで、シロアリ被害を最小限に抑えることが可能となります。
また、専門家は予防策としてのアドバイスも提供してくれるため、被害が発生する前に適切な対策を講じることができます。定期的な点検と専門家のアドバイスにより、住宅をシロアリの脅威から守ることが可能になります。
関連記事:シロアリの原因と住み着く条件とは?シロアリを徹底解説!
シロアリは自然消滅するの??
シロアリ群れが自然に消滅するまでの時間は、種類や環境条件によって異なります。例えば、食物源が豊富な場所では、シロアリ群れは長く生存し、大きく成長することがあります。
一方で、食物源が枯渇したり、駆除剤や環境の変化の影響を受けたりすると、群れは衰退しやすくなります。しかし、一般的な家庭環境では、これらの条件が自然にそろうことは稀であり、シロアリ群れの自然消滅を期待するのは現実的ではありません。
シロアリは、30年ほど生きる種類もあります。自然に消滅する可能性は、0%に近いと言われています。
関連記事:シロアリの寿命は30年!生態について
実践!自宅をシロアリ被害から守る方法
プロが行うシロアリ駆除の再発生率は2%以下と言われています。自分で行った場合の再発生率は非常に高いためプロを検討すると安心です。
シロアリ被害を防ぐための実践的な対策は、日常の生活の中で簡単に取り入れることが可能です。
シロアリは湿気を好み、木材や紙などのセルロース質を食べるため、これらの環境を提供しないようにすることが予防の鍵となります。まず、家の周囲に水はけの良い環境を保つこと、庭の木材やゴミを家から離して置くことが重要です。
また、家の換気を良くして湿気を減らし、床下の湿度管理にも気を配ることが必要です。定期的な点検は、見えないシロアリの脅威に早期に気づくためにも欠かせません。
これらの簡単な日常の対策によって、シロアリが好む環境を作らず、自宅を守ることができます。
日常でできるシロアリ予防策
シロアリの予防には、日々の生活習慣の見直しが効果的です。家の基礎や外壁の隙間を定期的にチェックし、小さな亀裂でも見つけ次第修理することが大切です。
庭木や植木は家から少し離して植え、木材のチップや葉っぱが家の基礎に触れないようにします。
また、床下の換気を良くし、湿気を抑えるために適切な換気口を設置することも重要です。雨水が直接家の基礎に当たらないように、雨どいの管理も忘れずに行いましょう。
キッチンやバスルームなど、水周りの漏れにも注意して、定期的にチェックを行うことで、シロアリが好む湿った環境を未然に防ぎます。これらの日常で行える簡単な対策を心掛けることで、シロアリ被害を大幅に減らすことが可能です。
専門家に相談すべきタイミング
シロアリ防除の専門家に相談すべきタイミングを見極めることは、自宅をシロアリ被害から守る上で非常に重要です。まず、新築やリフォーム時には、予防的な観点から専門家の意見を聞くことをお勧めします。
また、家の中や周囲でシロアリに関連する疑わしい兆候(例えば、細かい木屑の蓄積や、床の異常なきしみ)を発見した場合には、迅速に専門家の診断を受けるべきです。
定期的な点検を実施していない、または最後の点検から数年が経過している住宅も、専門家によるチェックが必要です。
さらに、隣家でシロアリ被害が発生したときも、自宅に被害が及んでいないかを確認するため専門家に相談することが賢明です。これらの状況において早めに専門家に相談することで、被害を未然に防ぐか、または最小限に抑えることが可能になります。
床下に入れない場合のベイト工法
床下に容易にアクセスできない場合、シロアリの駆除と予防にはベイト工法が有効な選択肢となります。
この方法は、シロアリが好む餌(ベイト)に薬剤を含ませ、シロアリがその餌を食べた後、巣に持ち帰ることでコロニー全体を駆除する仕組みです。ベイト工法の利点は、直接床下に入らずとも、シロアリの活動範囲内や巣の周囲にベイトステーションを設置することで、効果的にシロアリを対象にできる点にあります。
設置後は定期的にベイトステーションの状態を確認し、餌の消費状況やシロアリの活動の有無をモニタリングします。
この方法は、床下だけでなく、家の周囲の土壌にも適用でき、シロアリの新たな侵入を予防しながら既存のコロニーを駆除することが可能です。
ベイト工法は、比較的安全かつ環境に優しい方法として、多くの専門家によって推奨されています。
悪徳業者に注意
シロアリ駆除を依頼する際は、悪徳業者に注意が必要です。
中には、不必要なサービスを勧めてくる業者や、他の昆虫の巣をシロアリの蟻道と誤認させ、高額な駆除費用を請求するケースがあります。
悪徳業者の多くは、緊急性を煽るような言葉を使い、正確な被害状況の説明を避けがちです。信頼できる業者選びのためには、複数の業者から見積もりを取り、具体的な対策プランや費用の内訳を比較検討することが重要です。
また、業者選びの際には、口コミや評判、過去の実績を確認することも有効です。
怪しい勧誘には応じず、冷静に業者の信頼性を判断することが、被害を最小限に抑え、適切な対応を取るために必須となります。
嫌な思いをしたくない!シロアリ駆除業者の選び方
適切なシロアリ駆除業者を選ぶには、いくつかのポイントを考慮する必要があります。
まず、業者が持つ資格や認定を確認しましょう。公的な認定を受けた業者は、信頼性が高く、専門的な知識と技術を有しています。次に、実績や口コミをチェックすることも重要です。過去の顧客のフィードバックや評価は、業者のサービスの質を判断する上で役立ちます。
また、駆除方法や使用する薬剤の種類、保証内容などを事前に明確にしておくことも大切です。明確な見積もりと契約内容を提供する業者を選ぶことで、後々のトラブルを避けることができます。
さらに、アフターサービスや定期的な点検サービスを提供しているかも確認すると良いでしょう。これらのポイントを基に、複数の業者を比較検討し、最も適したシロアリ駆除業者を選びましょう。
自分のエリアでおすすめのシロアリ駆除業者を調査していますので、参考にしてみて下さい。
九州・沖縄エリア | おすすめシロアリ業者
中国・四国エリア | おすすめシロアリ業者
近畿エリア | おすすめシロアリ業者
中部エリア | おすすめシロアリ業者
関東エリア | おすすめシロアリ業者
北海道・東北エリア | おすすめシロアリ業者
シロアリ被害と費用はどのくらいかかるの?
シロアリ駆除は専門的な技術を要します。目に見える被害が少なくても、床下が大変なことになっているケースもあります。
シロアリ駆除や畳の交換にかかる費用は、被害の範囲や対策の内容によって大きく異なります。
シロアリが発生した場合、駆除の費用と畳の張り替え費用が必要になります。
畳の種類や部屋の広さ、必要な畳の枚数によって変動します。加えて、床下換気の改善や床材の交換など、追加で必要になる作業があれば、それらの費用も考慮する必要があります。
最も正確な費用を知るには、複数の専門業者から見積もりを取り、提案されるサービス内容と費用をしっかりと比較検討することが大切です。
関連記事:シロアリ駆除の一軒家値段を徹底調査!失敗しないためのポイント!
シロアリ駆除の相場
シロアリ駆除の相場は、被害の広がり、建物の規模、駆除方法によって異なります。
小規模な作業であれば数万円から、広範囲に及ぶ場合は数十万円が一般的です。最新技術の利用や予防処理を含むサービスを選択すると、費用はさらに高くなる可能性があります。
駆除業者を選ぶ際は、費用のみならず、サービス品質や駆除後の保証期間を考慮することが大切です。信頼できる専門業者を選んで、提供されるサービスと見積もりをしっかりと確認しましょう。
コストパフォーマンスの良い、効果的な駆除プランの選択が重要となります。
関連記事:おすすめシロアリ駆除業者ランキング!全国300社を徹底調査
定期的な検査のススメ
シロアリ対策の中で、定期的な検査は極めて重要な役割を果たします。新築から数年が経過した住宅であっても、シロアリの侵入はいつでも起こり得るため、予防策を施した後も検査を継続することが推奨されます。
年1回のペースでプロの駆除業者による詳細な検査を行うことで、早期にシロアリの被害を発見し、必要な対策を迅速に講じることが可能となります。
定期検査では、床下や壁内、屋根裏など、シロアリが好む場所や隠れやすい場所に特に注意を払います。検査結果に基づいて必要な場合には追加の予防措置や早期の駆除措置が行われます。
このような定期的な検査とメンテナンスの継続は、住宅の長期的な安全性を保ち、後々の大きな修繕費用を防ぐためにも、非常に重要です。
シロアリ被害は一度の駆除で完全に終わるものではありません。継続して依頼できるとこに頼むようにしましょう。
監修者コンテンツの監修をした人
クロモリ ユウキ
air Inc.代表。マーケティング会社を経営しています。地方企業を支援しています。市場調査のガイドラインを監修。
シロアリ博士
シロアリ防除施工士。シロアリ会社に勤務しながらシロアリの生態の情報発信をしています。シロアリに関する情報を監修。
岳下斉弘
株式会社サクセス代表。建築設計会社を経営する設計士。リノベーション協議会会員。住宅に関する情報の監修。
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